今回は、三菱電機株式会社が発表したAR活用についてです。
三菱電機株式会社は、ウエアラブル端末活用による、「3次元モデルARを用いた保守点検作業支援技術」を開発しました。
これは、3次元センサーを搭載したタブレットパソコンで点検対象の機器をあらかじめ撮影。点検手順のデータベースを作成し、作業員が装着したゴーグル型ウエアラブル端末と無線で接続します。するとゴーグルに搭載されたカメラが機器を映すと、自動的に点検の順序や項目が端末上に表示されるというものです。
特長は、大きく分けて2つ。
1.AR表示によって点検手順が直感的に理解できるので、作業負荷を軽減することができる
これは便利そうですね。作業者と点検対象の距離に応じて、複数ある機器の点検順序と各機器の点検項目のAR表示を自動で切り替えてくれるそうで、点検項目を忘れる、ということもなさそうです。
従来は写真などの2次元画像を用いてARを表示していたようですが、大規模な施設の点検に対して、大量の写真データが必要という問題があったそうです。また、これらの写真データが撮影された場所と異なる位置で点検対象を見る場合、カメラの位置と方向の算出が難しくなるため、正確な AR 表示が困難だったようです。
しかし今回は、点検対象との距離や角度にかかわらず正確な位置にAR表示できるようです。
2.AR表示と連動した音声対話で点検ミスを防ぐ
作業員は異常報告などを、音声入力で行います。「高騒音下音声認識技術」により、騒がしい作業現場でも高い精度で音声を認識することができるようです。不正確な入力や点検漏れがある場合は作業員に再入力を促し、ミスを抑制します。従来は紙に点検結果を記入していたそうですが、音声認識によって、作業時間を2割削減する効果が見込めるそうです。
このシステムは、2019年の実現化を目指されているようです。
作業の効率化も期待できるAR。
他の仕事での導入も期待できそうですね。