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【福祉AR】QRコードをかざすと手話が出現

今回は、聴覚障害者を支援することを目的としたARアプリをご紹介します。

イギリスのロイズ銀行が、聴覚に障害がある方に向けて、手話翻訳アプリ「Signly」を開発しました。

アプリをインストールしてQRコードをかざすと、画面上に人が現れ、文章を手話で通訳をしてくれるというアプリです。

「手話に翻訳しなくても、文章にすれば良いのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、英語とBSL(イギリス手話)は文構造など違う点があるため、BSLを第一言語として使用する人々にとっては、文章を読む、コミュニケーションを取るといった場面で困難を感じることが多々あるそうです。

また、手話通訳者の方であっても、手話でこの単語をどう表現したら良いのだろう、と悩むこともあるそうです。

しかしこのアプリがあれば、コミュニケーションをとりやすくなり、聴覚に障害のある方が、より社会に参加しやすくなりそうです。

現在はまだテスト段階で、英語のみの対応となっているようですが、日本はもちろん、世界中に広がってほしいアプリです。

公式Webサイトはこちら。
Bringing information to life for deaf users – Signly

【防災AR】 避難所や火事などの災害を可視化するアプリ

いつどこでやってくるかわからない、さまざまな災害。
対策として避難訓練を行っていても、結局シナリオ通りの動きしかできずに終わり、あまり効果は見られなかったり、そもそも防災への意識が薄かったり、といったことが問題視されているようです。

今回はそんな防災に活用できそうなアプリが、2017年の1月6日に発表されましたのでご紹介します。
大阪市立大学都市防災教育研究センター(CERD)の吉田大介兼任研究員、三田村宗樹副所長と、株式会社ブリリアントサービスの共同で開発されたというこのアプリでは、防災訓練用に火災や土砂崩れなどの災害をタブレットの画面上で発生させることで、緊張感のある防災訓練を行うことができます。
AR関係の機能としては、タブレットに映した現実の風景に、災害の種類や範囲などを表現したアイコンをARで表示してくれるというものがあります。
ただの避難訓練ではイメージしづらい災害の発生位置やその状況を、現実の映像と合成して視覚的に伝えてくれるおかげで、明確なイメージを共有して訓練を行えそうですね。
機能は他にもいくつかあります。
災害が発生している範囲に入ってしまった場合、警告文や効果音でユーザーに警告をしてくれます。また、災害の種類に応じ、アプリ画面の色が変化するとのことです。現状では、赤色:火災、青色:浸水、黄色:道路閉塞、茶色:土砂くずれ、以上4種類4色が用意されているそうです。
火災発生エリアに立ち入ると、警告音が鳴り響き、画面全体が赤くなるということなので、なかなか臨場感があるのではないでしょうか。

また、端末にはマップ機能も付いており、そこには防災訓練で想定されている災害状況の情報を表示できる機能も付いているとのこと。
どれも防災意識の高まりが期待できそうな機能ばかりです。
今回ご紹介したこちらのアプリはiOS(ver. 9)以上のiPad端末において、無料で使用することができます。
また、アプリのプログラムコードやアイコン画像なども、オープンライセンスとしてWEB上で公開されています。
このようなアプリが全国で開発・使用されるようになり、防災への関心が高まってくれると良いですね。

プレスリリース記事やオープンライセンスのURLは、大阪市立大学のサイト内記事からどうぞ。