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【解説】VRとARはどう違うの?

このサイトでは、主にAR技術のトピックに関する記事を書いていますが、読者の中には、VRとARの違いがよくわからない、という人も多いのではないでしょうか。そこで、今回はVRとARの違いをわかりやすくまとめてみました。

VRとは、一言でいうと、閉鎖的で没入感を提供してくれます。一方、ARは、VRと異なり、部分的な没入です。イメージしやすいように言い換えると、日頃我々が見ている世界を、スマートフォンやGoogle glassのようなデバイスによって、拡張してくれるのがAR技術と言えます。「没入のVR」に対し、「拡張のAR」と考えてもらえると、わかりやすいでしょう。

主に、自宅のリビングやオフィスで座った状態で体験するVRは、ゲームや映画に向いていると言えます。一方、ARは、街中や交通機関など、モバイルな体験を提供してくれます。VRは、圧倒的な没入感ゆえに、どうしても場所が限られてしまいます。しかしARは、いつでもどこでも特異な体験ができるチャンスがあるのです。

(典型的なVRとARの違いがわかる動画を紹介します

VR

AR

ARに期待される可能性のひとつに、多様なジャンルへの展開が期待できるということがあります。

しかし、ARはまだまだ一般的とは言えません。セキュリティやプライバシー面で、多くの課題を抱えているからです。Google Glassも、残念ながらプライバシーに関する問題が解決できず、いまだ多くの議論を生んでいるのが現状です。「現実拡張」という魅力的概念を、安全に誰も傷つけないように提供するには、もう少し時間がかかりそうです。

【絵本AR】恐竜と一緒にエキサイティングな体験?!

やんちゃで元気あふれるちびっこにとって、この絵本はとてもエキサイティングなおもちゃとなるでしょう。『Dinosaure Alive!』は、実際に恐竜がとびだしてくる絵本です。

上の動画のように、ページに描かれている恐竜をPCカメラで映すと画面上に3Dの恐竜が現れます。ソフトウェアは本の付録として同封されているため、準備はとても簡単です。

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(引用元:http://jp.techcrunch.com/2010/07/26/jp-20100722-how-can-we-do-succeed-in-the-ar-business-it-is-a-leovation-way/)

この『Dinosaure Alive』を生み出したのは、創業1年目のスタートアップLEOVATION社。彼らは、フランスのTotal Immersion社のAR技術を元にARIUXという技術を独自に開発しました。ARIUX技術を駆使し、恐竜の特徴的な動きを創り出しています。

『Dinosaure Alive』は、2010年に発売を開始しており、すでに25万部以上を販売しています。なんと、2012年にはロンドンオリンピックのオフィシャルパートナーにまで選ばれています。今までの読書体験からは考えられない素晴らしい世界観が子供達の心をつかみ、これほどの業績につながったのでしょう。いかにテクノロジーをうまく利用するかが問われる、そんなアプリケーションです。

【ARデバイス】近未来ARが大集合!!

昨今、AR技術を搭載したスマートフォンカメラによるアプリケーションが多くリリースされています。そんな中、世界のテクノロジー大手企業が格の違いを見せつけるかのように、AR技術を駆使した新製品を開発しています。Microsoft、Magic Leap、そしてSonyが開発中のARに関するデバイスの映像を、それぞれをご紹介します。

Microsoft社『HoloLends』

Magic Leap社

Sony社『SmartEyeGlass』

どれも最先端でとてもクール、まるでSF映画の中にいるようです。我々の手元に届く日がいつになるかはわかりませんが、もしかしたら、iPhoneが登場した時のように、生活習慣がガラリと変わることがあるかもしれません。

【歴史AR】過去にタイムスリップできるAR体験

Metaio社とTimetraveler Augmented社が昨年発表した『Timetraveler』というアプリケーションを紹介します。

このアプリケーションは、ユーザーがスマートフォンやタブレットをベルリンの壁にかざすと、AR技術によってベルリンの壁に関する歴史的コンテンツを提供してくれます。実際に、遺跡の周りを歩いてみると、それぞれの場所に関連したAR情報が提供されるのです。

提供されるコンテンツは、当時のニュースや記録映画、破壊された場所の再建工事、冷戦時代のドイツの状況などです。

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(引用元:http://www.metaio.com/about/press/press-release/2014/augmented-reality-provides-window-into-the-past-with-berlin-wall-time-traveler-app/)

Timetravelerは、現在iOS版とAndroid版がリリースされており、GPSを利用してベルリンの主要な11箇所の遺跡の過去をユーザーに提供してくれます。

日本でも、京都のような歴史ある街の過去を、この技術を用いれば見せることができるのではないでしょうか。「わお!」と驚いている外国人観光客の顔が目に浮かびます…。

【業務支援AR】AR技術は、一般消費者向け商品だけじゃない!

ゲームや、スマートフォンアプリなど、一般消費者向けの製品に導入されている印象が強いAR技術ですが、大手メーカーがAR技術を用いて実証実験を行っている例もあります。

富士通や日立製作所がヘッド・マウント・ディスプレイ(HMD)やAR技術を、浄水場やプラントといった施設内設備の保守点検作業に活用しようとしています。なんと、このデバイスは、片方の眼で見られるディスプレーを搭載し、作業者の視点で映像を記録することができます。さらに、その現実の映像に、作業手段や行程の指示などの関連情報も重ねて表示することも可能です。

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(引用元:http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/346926/032900209/?ST=iotnext&P=1)

富士通や日立製作所は、これらの映像をもとに作成した動画データを、教科書のような位置付けにしようと考えています。動画データによるe-ラーニング学習を用いて、新人教育の効率化を狙っています。

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(引用元:http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/346926/032900209/?ST=iotnext&P=1)

一般消費者向け商品だけでなく、社会インフラ設備にまで最新ITは活用されています。我々の生活にどのような恩恵がもたらされるのか、期待に胸が膨らみますね。

【年賀状AR】ソニーのAR技術がスゴい!

ソニーが2015年用の年賀葉書に採用したARアプリケーションが、とてもクオリティが高いと話題になっています。ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ株式会社は、3D実写AR表現技術「Live Action AR」を用いたスマートフォン向けARアプリ作成サービスの提供を開始しており、2015年より日本郵便株式会社がこのサービスを採用しました。

さまざまなスマートフォン向けARアプリがリリースされる中、ここまでリアルで立体的に表現したものは、とても珍しいです。既存のAR技術では、3D CGか2Dの写真やビデオを表示する形式が基本的なもので、実写コンテンツを表示すると平面的で、リアリティに欠けてしまっていました。しかし、「LiveActoin AR」は、キャラクターをその場にいるかのような臨場感で実現することが可能になっています。

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(引用元:http://www.gizmodo.jp/2014/09/_ar_1.html)

さすがSONYと言わんばかりの製品です。今後、最先端のAR技術がどのように活用されていくのか、注目です。

【絵本AR】動く絵本 AR

先日、クラウドファインディングサービスKckstarterに『Goodnight Lad』という子供用AR絵本が登場しました。

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(引用元:http://thebridge.jp/2015/03/goodnight_lad)

『Goodnight Lad』は、5インチ四方サイズで全21ページのボードブックです。アプリケーションをインストールしたスマートフォンを通してみると、すべてのページが動きだす仕組みになっています。

この『Goodnight Lad』のすごい点は、絵本の開閉や傾きにあわせて、キャラクターが動く点です。

ちなみに、気になる絵本のストーリーですが、寝るのが嫌いな男の子が主人公のお話だそうです。発売は、2015年6月予定。

【AR×ゲーム×プロモーション】ARで翼を授ける?!

「Give you wings – 翼を授ける」のキャッチコピーで有名な、レッドブルエナジードリンク。そんなレッドブルもなんと、過去にAR技術を利用したコンテンツを配信していました!

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(引用元:http://www.redbull.com/jp/ja/games/stories/1331615097677/red-bull-ar-hunt-announce)

その名も『Red Bull AR HUNT』(レッドブル・エーアール・ハント)は、身の回りに隠されているバーチャルボックスを、アプリのARカメラを通して見つけ、エナジーバッチを集めるゲームです!

このゲームの魅力は、お宝の入手が「早いもの勝ち」になっている点。アプリ起動後、マップ画面でボックスの位置まで移動し、ARカメラでボックスを発見したら、とにかくタップ!しかし同時に、他のユーザーが同じボックスを開けようとしている可能性もあります。誰よりも早く開けて、お宝をゲットしないといけません。

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(引用元:http://www.redbull.com/jp/ja/games/stories/1331615097677/red-bull-ar-hunt-announce)

AR技術によって、現実世界とゲームの世界がシームレスに関わりあっています。
普段ゲームをしない人でも夢中になってしまいそうです!
商品プロモーションに使用して、話題を集めることもできそうです。

ARのゲームへの活用事例でした。